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98.八触に合わせた精神の変化

八触の状態を見守っていくと、性格、感情など精神状態が変わってきます。
この変化をまとめて「十功徳」と言います。
つまり「空、明、定、智、善心、柔軟、喜、楽、解脱、境界相応」です。
「十功徳」について、天台宗の祖師智者大師の「摩訶止観」第九巻に説明がありますが、
ここでは私の体験と考え方を合わせて説明していきます。
「空」:この空は物理的な感覚の空ではなく、意識と感情の空です。単純思考と純粋な気持ちのことです。
「明」:明るくさわやかな気持ちの事です。
「定」:穏やかで安定した落ち着いた精神状態です。
「智」:修業の方向性や人生観について迷いがない状態です。
   智は、物事を見る時に自分の見方が樹立していて、 自分の穏やかな気持ちにプラスになるかマイナス
       になるかと言う基準で対応します。
「善心」:人間が本来自然に持っている善の気持。
   人間はもともと慈愛や優しさなどの良い気持を持っています。
   孟子の言う「子供が井戸の側で遊ぶと誰も皆心配します」という気持。  
   瞑想すると心がもっと純粋になり優しくなります。蟻を見ても可愛く感じられます。
「柔軟」:練習すると欲望に対する執着心が少なくなり、視野や度量が広くなり、物事に対する柔軟性が出て
       きます。包容力が増してきます。これは丁度中国伝統の中庸思想と繋がります。
「喜」:世の中の物事に対する損得の気持ちが少なくなり、かわりに瞑想する時の穏やかな良い気持を強く感
       じます。
「楽」:気が発生すると体が楽になります。
「解脱」:我の意識が薄くなると、邪魔な感情が減少し身心ともに解脱される感じになります。
   例えば、喜怒哀楽の波のように動く感情や、名誉や利益のための活動などが瞑想により少なくなります。
   かわりに穏やかな良い気持が浸透してきます。
「境界相応」:以上の身心ともに良い変化を見守り、安定している状態です。

  
瞑想は、生理(体)と心理(心)の変化を同時に追求する事です。
30年前に気功が流行っていた時、懸命に練習する人は多いのですが、でも生理的な気の変化だけを重視する事
が多かったようです。
現在も再び瞑想が流行ってきていますが、でも気など生理的な変化はあまり追求せず、人格や道徳の事だけを
強調しています。これもまた誤りです。

およそ25年前に上海の呉先生は、「修業したら思う事や言語や行動もそのレベルになる」と言いました。
瞑想は体内の変化と気持の変化が一致しています。瞑想すればするほど優しくなり、落ち着きます。
「十功徳」はその事を細かく説明しています。
ご参考になれば幸いです。 

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コメント

朱剛先生、
 とてもわかりやすい説明でした。ありがとうございます。「摩訶止観」は最近買いまいしたが、まだ読んでいません。(k)

コメントを書いていただきありがとうございます。

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