53.気功の入門ついて その2
前回の文章で、「本当の気功の入門になると ①気功が好きになって ②性格が変わり ③気功の良さが良く分かるということです。」と書きましたが、これは本当に気功の門に入っているかいないかを見分ける要点です。
本当に入門すれば好きになるはずですから、好きになっていなければ、本当に入門しているとは言えません。
三つの要点はそれぞれ独立しているのではなく、混ざっています。
好きになると常に気功の状態になっています。この状態はとても良い気持になることです。ですので、このような状態を維持すると、かならず性格まで変わり、良い性格になります。優しく思いやりがあり人格が高められます。そこまで気功の良い体験が身に着くと、気功の良さが分かってきます。そうするといろいろな気功の流派、功法を見ると、どちらが良いか、どこに良いかが見分けられるようになります。要するに帰り道が分かって迷う事が無いという事です。
練習以外の時、正しい気功の認識を持っていれば、気功の練習にも役立ちます。同様に性格や人格が高まっていれば気功の練習にも役立ちます。広い意味でこれも気功の練習ともいえます。
この三つの要点は、本当に入門しているかしていないかの区別の判断になるだけでなく、気功を練習する時の総ての段階において大事な要点です。
その三つのポイントの由来は仏教の大修行者が、三つの重要な道と言いました。
一つは「出離心」、二番目は「菩隄心」、三つ目は「正見」と言いました。
「出離心」は気持が欲の世界から抜け出すという事です。
「菩隄心」は慈悲の気持を養うことです。
「正見」は正しい認識を持つことです。
「出離心」の代わりに気功を好きになる事を私は強調します。とても好きになれば、自然と他の興味が低くなります。あるいは普通の感情から抜け出します。いわば「出離心」と言えるでしょう。
「菩隄心」の代わりに優しい気持、良い性格になり、人格を高めると強調します。言い方が違っても同じです。
「正見」の代わりに気功の良さが分かります。
大修行者が書いた三つの重要な道と言われた内容を、私は自分の体験とあわせて気功の入門について書きました。感覚の事をどんな言葉で書いても完璧ではありませんが、理解しようという気持で読めば気功の練習にプラスになるでしょう。
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