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17.「奇景八触」について

気功話第9番「意念を通して気を感じる方法について」の中で「奇景八触」という言葉を使いました。その中で「ひたすら座ってなるべく何も考えずにいると、いつか体が大きく感じたり、小さく感じたり、暖かい、或いは涼しいと感じたり、軽い或いは重く感じるなど、さまざまな感じが出てきます。」と説明していますが、これは正しく言うと「奇景八触」の段階の一部の現象です。今回はもう少し詳しく「奇景八触」という現象について説明したいと思います。

練習を始める時は最初に下腹部の中に集中します。中国語では「意守丹田」といいます。
集中する事は決して容易ではありません。なぜならば五感を通して入ってくる外からの刺激と、体内から浮かんできた雑念と眠気からの刺激が、丹田に集中する事を邪魔するからです。それらを乗り越えて下腹部に集中すると、気持が徐々にほっとするように穏やかになって、顕在意識もあまり働かず静かになって、体の存在感が薄くなり、そして八種類の気の感覚が生じてきます。「動、痒、重、軽、涼、暖、滑、粗」という八種類です。更に体の感覚が薄くなると、この八種類の感覚がもっと薄くなっても、それらを敏感に感じられるようになります。ですのでそれらの感覚を十六種類に分ける考え方もあります。

「八触」の気感が出てくれば、全身の気は活性化します。気が活性化すると体内の気が自然に整えられます。その結果、五臓の機能が強化され、健康になります。活性化された気には五つの性質があります。「金、木、水、火、土」という性質です。活性化されると「金」という性質の気は肺臓に戻って、「木」は肝臓に、「水」は腎臓、「火」は心臓、「土」は脾臓にそれぞれ戻ります。それを「五気朝元」と言っています。

下腹部から活性化された気が全身に広がっていけば、頭まで気が一杯になり、脳の中の気が活性化されます。それは「三花聚頂」といいます。「三花聚頂」とは、体の中の三つの宝物「精、気、神」が頭に集まってくる現象です。「三花聚頂」になると脳のエネルギーが活性化され、脳の機能がもっと働くようになります。そうすると現象の一つとして、目を閉じていてもいろいろな光や景色が浮かんでくるようになります。その現象を「奇景」といいます。

下腹部(下丹田)に時間をかけて集中すると「八触」という現象が起こり、五臓の機能が強化され、体が丈夫になります。これは「命(肉体)」の訓練になります。気が頭まで一杯になれば、自然に意識が頭(上丹田)に集中してきます。そうすると光が浮かんできて、宇宙に浮遊しているような感じがしてきます。それは「奇景」という現象で「性(精神)」の訓練になります。あわせると「性命双修」になります。下腹部に意識を集中する訓練と、頭に意識を集中する訓練は、それぞれに特徴はありますが、「命」を修行する事と「性」を修行する事は、非常に関係があります。「命」と「性」、「下腹部」と「頭」は繋がっていますから、「命」の中に「性」もあり、「性」の中に「命」もあります。

劉漢文先生は下腹部(丹田、密処)と頭(天頂、慧中)を非常に重視しています。仏教あるいは密教は道教とは異なりますが、仏教系気功と道教系気功は、お互いに重なって、繋がっている部分がかなりあります。「奇景八触」という言葉は道教系気功の修行の中で結構使われています。この「奇景八触」という現象は、大まかに言うと「四禅八定」の中の初禅までの現象です。
この言葉を説明する事で、少し違った角度から気功の練習の現象を説明しました。皆さんの参考になればと思います。

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