45.三つの良い気持ち

以前に書いたように気功の訓練の要素は体、気、光、意念、気持ちの練習です。
体の練習に段階があるのと同じように、気持ちの訓練にも段階があります。
瞑想すると三つの良い気持ちが相次ぎ浮かんできます。

先ずはまっすぐに座った時の良い気持ちです。
まっすぐに座って瞑想すると、最初は辛く、落ち着かないですが、何日間か、何週間か練習していくと、まっすぐに座っていても、力が抜けていてとてもリラックスしてきます。
体の重さが背骨にかかり、バランスがとれているので、とても気持ちいいです。
この現象は「持身法」といいます。
どんな瞑想でも先ず第一段階はこの良い気持ちを体験しないと本当の瞑想とは言えません。

第二の良い気持ちは、瞑想を深くしていくと気功態(夢うつつの状態)になって、現実社会から離れて、感覚としては、宇宙と一体になるような、あるいはフワフワと空中に浮かんでいるような仙人のような気持ちになります。

三番目は気持ちが非常に落ち着いている状態です。悩みや、煩わしさが一つもない状態です。この穏やかな気持ちが分かると、幸せ一杯な気持ちになります。その気持ちを完全に言葉で表す事はできません。

私は、一番目の良い気持ちは「身楽」、二番目の良い気持ちを「禅悦」、
三番目の良い気持ちを「法喜」と言っていいのではないかと思っています。

では、練習を通して、三つの良い気持ちを体験してみましょう。

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44.禅密気功の二通りの練習

禅密気功を練習すると、どこまでできるようになったかという事について、2通りの考え方があります。一つは功法のシステムに従った段階で、もう一つは練習の体験の深さによる段階です。

功法のシステムでは、基礎は背骨を中心として動かし、初級は外部の涼しい気と暖かい気を取り入れる、又は呼吸と併せて気を取り入れる、中級は動きながら無限の気と融合する、上級はさらに身体を鍛える、又は無限の空と一緒になる瞑想法(陰陽合気法人部)です。
基礎から上級まで一応段階をつけていますが、これは動作と意念、特に意念の使い方により、分けています。中級は初級より難しい、上級は中級より難しいという意味ではありません。一番難しいのは基礎です。動きながら意念を動かす事は容易ではありません。なぜなら身体を動かす事と、意念を動かす事は少し、お互いに邪魔をするからです。でも基礎ですから、身体を鍛えることも大事です。ですので基礎をきちんと出来るようになれば、ほかのどの功法でも練習できます。

もう一つの練習(体験の深さによる段階)の要素としては、「身、気、光、意、心」の五つです。練習すればするほど、この五つの要素に変化が見られます。これについては以前にも書きましたので、ご参照ください。

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43.気功態になった時の光景について

瞑想を続けると、雲や、空や、色々な光景を実際に見ているかのように感じます。
理論的に考えれば、目を閉じているのですから、景色が見えるわけはありません。
でも瞑想する時、瞑想の功法に従って、大自然や雲や湖などを思い浮かべると、他の感覚(視覚も含む)があまりないので、自然にそれらが見えるかのようになってきます。他の感覚があまりないので、場合によってより鮮明に見えます。その現象になれば、より深く瞑想しているという事です。でも見えた物に執着すると偏って正しい道から外れてしまいます。

どんな光景が良いか、良くないかと質問される事があります。
まず、気持の良くなる光景が良いでしょう。
次は、夢うつつの状態を保っていられるものであれば、良いでしょう。
三番目は、良い光景が浮かんできた時、「感じる、と考える」の二つのポイントがあまり強く無い事です。浮かんできた光景の刺激により、顕在意識が活発になりすぎたり、意識の活動が強すぎるようになる光景は、気功態から離れて現実に戻ってしまうので、良くありません。

光景の感覚について。                                                    先ずは見えていると想像して、次に見ているような感覚があって、その感覚が消えたり浮かんだりを繰り返します。場合によっては、洞窟の底や、頭の奥から、浮かんだり消えたりします。そうなれば、明るいところを見つめると、その明るい感じが次第に広がってきます。その広がった明るいところを見続けると、更に広がります。それを繰り返えしていくと、青空のような、白っぽい雲のような光景が鮮明に固定されます。固定した光景を見続けると、場合によっては割れて、消えて、後ろの光景が浮かんで来ます。このまま続けていくと深い瞑想の方向にいけます。

注意する点は、光景に執着しない事です。人間は物事に定着して執着するという癖がありますが、気功態の場合は、限界がないので、執着にまきこまれてしまう可能性が高いですから、充分に気をつけなければなりません。

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42.気功の練習を好きになってから効果が出始めます。

「私の病気には、毎日、どのくらい練習すれば効果があるでしょうか?」という質問をよく受けます。
効果と練習の時間は関係ありますが、それよりも自分はどの位気功を好きになっているか、と言う事の方が大事です。というのは好きになると常に、無意識にでもその事を考えるようになって、すこし落ち着いたらすぐに練習を思い出し、気功態になります。寝る前でも朝起きても、TVを見ている時でも、常に思い出します。そこまで好きになったら、邪魔な雑念や行動が少なくなります。この「好き」と言う気持が、余計な行動や欲を遮断するようになります。そうすると24時間練習しているような感じになります。                                       
中国で気功が流行した時期、さまざまな病気が治った例が多くみられました。よく見てみると治った人たちは気功のファンで、とても気功を好きで、常に考えて、気持の中に気功を抱えていました。そうなると潜在意識、潜在エネルギーも湧いてきて、病気と闘う事ができました。
だから毎日どの程度練習したらよいかという事よりも、どれだけ気功を好きになっているかを自分でチェックしてみて下さい。たとえば最初TVを見ていても、段々練習したくなって、気持の半分は練習をしてしまう。新聞を読んでいても、段々練習したくなって、半分気功態になります。人と話をしていても、気功の話題になってしまう。寝る時も気功態で寝てしまう。起きる時も気功態の事を思い出して起きる。同時に自分の性格も穏やかで激しい気持が無くなってくる。こういう状態になると、全身のエネルギーが病気と闘う方向に向かい、効果が出てきます。では自分でチェックしてみましょう。

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41.教室は通常通り行っています

今回の地震は大変でしたが、皆さんは大変冷静に対応しています。
私も皆さんと一緒に頑張って乗り越えたいので、ここの禅密気功教室は通常通りに行います。

こんな大災難の時、日本の皆さんと一緒に乗り越えて努力することは、私にとっても
良い縁と思っています。
私はずーと乗り越えるまでは、皆さんと一緒に居ます。

もうひとついいニュースもあります。
3月1日長男(朱 孝軒)が上海で誕生しました。
可愛いい赤ちゃんを見て、夢のような、不思議なような、幸せな気持ちがいっぱいになりました。

人間ってとても素晴らしい存在です。改めて実感しました。

災難はおきても仕方がないですが、安定した幸せな生活を取り戻せるように皆さんの気持を一つに繋いで頑張って行きましょう。

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40. 穏やかになった気持の状態  

「病は気から」という言葉を皆さんよくご存じと思います。この気は気持の事をさしています。
気功のエッセンスは心を養う事を通して元気になる事です。心を養うというのは、穏やかな気持ちを持つ事です。
気功を練習して気持がとても穏やかになる事については、以前にも良く説明しましたが、今回は穏やかになった気持の状態について、少し述べたいと思います。

その穏やかな気持の中には、静、活、寛、純、等があります。
静は静謐と言う事です。
瞑想すると外部と内部からの刺激が少なくなって、意識の動きが少ないので、気持の揺れがなくなり、穏やかになります。その状態は静謐といいます。

活は活発、活き活きと言う事です。
静謐の状態を続けていくと、気が活発になり、微妙な中に豊富な感覚が生まれてきます。
外部から見るとまっすぐに座っているだけですが、体内では様々な気の変化とまぶしいような光が生じています。自然にそれらの感覚を、楽しく余裕を持って観察しています。そうすると気持が活き活きとして、楽しくなります。
寛は寛大、包容と言う事です。
瞑想を続けると、自分は宇宙と一体になるという実感がでてきます。同時に包容の気持がでてきて寛大になります。
純は純粋と言う事です。常に瞑想していると、我の意識が薄くなって、心が単純になります。
素直に物事に対応して、純粋な気持がでてきます。瞑想すればするほど、潜在意識の中の我(欲)と関連しているデータが少なくなってくるので、心が純粋になります。

瞑想する時の気持を細かく分析すると以上の四つの特徴があります。この四つの気持をまとめると、穏やか、落ち着く、楽、気持の緊張感が全くない、余裕が有るという気持です。
仏教では、これは悩みがない気持、執着心がない気持であり、その気持ちが身に着いて分かる事を悟りといいます。
その気持ちを得るには、正しい瞑想だけではなく、生活習慣、性格、人生観、生活や仕事の環境、体の状況等などが関わっている事を知っておかねばなりません。気持は非常に敏感なものです。気持を整えるには、様々な要因を全体的に整えて行わなければ、倍の努力をしても効果が少ない事があります。

以上で四つの特徴を述べました。練習を通して体験しましょう。

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39.築基功の気感について

築基功を練習しても、なかなか気の感覚がつかめないということがしばしばありま
す。ここで、すこし説明します。

1.背骨の動いている動作に意識を集中しない。
動作に慣れていない人は、動く時、ほとんど動くことに意識がいってしまいます。
これは、車の運転の練習をする時に車の操作にばかり気がいってしまうと、他の
注意するべきことが疎かになってしまうのと同じです。動作のことにばかり意識を
集中しないようにします。しかし、初めて練習する時は、慣れていないので、どう
しても動作にばかり意識がいってしまいます。だから動作が上手に出来るように
なるまで練習し、そして慣れてくると、無意識に任せて動けるようになります。
それが、動作を意識しないでいることです。

2.背骨が動いている時の体の感覚に意識しない。
もしも、強い力を入れて動作が硬いと、体の感覚が強いので、気の感覚がなかなか
出て来ないです。スジや筋肉を鍛える、肩こりや腰痛を治す築基功の動作と、気を
感じる為の築基功の動作は違います。
前者は、大きく強く力を入れて、ゆっくり動かします。
後者は、力を入れないように、柔らかく円滑にまわしてゆっくり動かします。その時の
感覚は、背骨が自然に揺れていて、ふわふわ浮いているような、いい気持です。
そうなると、余裕が出て来て、揺れている背骨に合わせて、意念を動かすことが出
来ます。

3.意念を動かすことにも意識しない。
意念を動かすことが出来たら、その動かすこと自体も意識しないで、意念が動いて
いる時の気の感覚があるかないかを探しにいきます。
そうすると、やっと気の感覚があるようで、ないような感覚が出てきます。

4.築基功の気の感覚の段階については、会報第34号(2005.12)「築基功の気感」
を参照して下さい。

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38.気功瞑想の学び方

勉強には頭で知識を覚える勉強法と、体で体験する勉強法があります。気功瞑想は、知識の勉強だけでなく、体で体験もしないと、本当に勉強をしたとは言えません。
20年前上海で、ある先生に瞑想について習った時、一冊の本を紹介されました。
私を含めた生徒達はその本を一生懸命読んで理解したつもりでした。ところがその先生から本についていろいろな質問をされると、全く答えられませんでした。もっと難しい本を沢山勉強してきたのに、薄い一冊の本の質問に答えられなかったのです。そんなことは初めてでした。考えてみると生徒達は今まで頭だけで知識を理解してきましたが、気功や瞑想の本は、頭を通して、さらに体に伝えて体験しなければならなかったからです。
例えばお茶の味について勉強する時、味についての説明や書物をいくら読んでもそれは理論だけで、味の理解には不十分です。実際にお茶を飲んで味を実感してみて、初めてお茶の味が分かると言えるでしょう。
気功瞑想の説明、理論、本等は、体験に繋がるためのものなので、読んで理解するだけでは充分ではありません。練習や体験を重ねないと本当の勉強とは言えないのです。

ある日、私が先生に、「今、悩みがあります。」と言うと、先生は「悩み?それはいいことですね。悩むということは、穏やかで落ち着いているということと同じです。」と言いました。私は黙って聞いていましたが、心では反発していました。悩みがあることの何がいいのだろう?悩みと落ち着くこととは正反対ではないか、と思いました。
でも気功は理論や知識で理解するものではない事を思い出したので、この疑問を抱えたまま十数年練習を続けました。
次第に分かってきたのは、悩みは雲のようなもので、落ち着いていることは青空のようなものだということです。雲がどんなに沢山あっても、青空が消滅しているわけではなく、隠されているだけです。雲は条件により発生するもので、青空は永久にあるものです。青空から雲が発生して、雲が無くなったらまた青空になります。雲と青空は、実は共存しています。
上記の例は、瞑想の学び方に当てはまらない部分があるかもしれませんが、分かりやすい例として書きました。
この例を練習の体験とおきかえてみると、
(1)「雲がどんなに沢山あっても、青空が消滅しているわけではなく、隠されているだけです。」→悩みがあっても落ち着いている気持が隠されているだけなので、練習を通して落ち着いている気持を探さねばなりません。悩みを通して、落ち着く気持を探す訓練をします。そうすると悩みに隠れている落ち着いた気持ちがあることが、分かってきます。ですがまだ気持は充分に安定して、落ち着いているとはいえません。
(2)「雲は条件により発生するもので、青空は永久にあるものです。青空から雲が発生して、雲が無くなったらまた青空になります。」→練習を続けると、(1)の段階よりもさらに気持が落ち着いてきます。そうすると悩みは以前よりも軽くなり、心の中に悩みよりも落ち着く気持が多くなります。
(3)「雲と青空は実は共存しています。」→(2)の練習を続けていくと、落ち着く感覚がもっと確実に安定してきて、心の中は、(2)の状態よりももっと落ち着く気持が占めるようになります。その時、悩みはさらに軽く少なくなります。その段階で、悩みと落ち着く気持が共存していることを本当に体で体験することができます。
(1)では、天気は曇っていて雲が青空を覆っています。(2)では、雲と青空が交互に現れ、だんだんと青空が多くなってきます。(3)では殆ど青空の状態で、雲が出ても、ほんの少しだけです。
このように、私は先生の言った、「悩み?それはいいことですね。悩むということは、穏やかで落ち着いているということと同じです。」という言葉の意味を、練習を通して理解しました。

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37.気功練習の五つの要素について

気功の練習には五つの要素があります。
体の練習、気の練習、光の練習、意識の練習、心の練習です。
五つの練習の要素は、お互いにそれぞれの要素を含みあいながら、各要素には段
階があり、同時につながりがあります。
さらに(一歩一歩)「体」の次が「気」で、「気」の次は「光」で、「光」の次が
「意識」で、「意識」の次が「心」というように、進んでいく状態にあります。

1.体の練習
体の練習というのは、運動を通して、全身のすじや筋肉を鍛えることです。
気功の練習の真髄は瞑想ですが、体が弱いと瞑想を続けられません。気功の体を
動かす運動は、ゆっくり、柔らかく、力を入れて、連続で行います。ようするに
有酸素運動です。体力と筋力がアップして、体質が改善され、気持が生き生きし
ます。

2.気の練習
気功の練習の大事なところで、体の芯の部分から気が活性化して、全身に広がって
いきます。気が動きはじめる時、気が活性化する時、気が満杯になる時、それぞれ
感覚、効果、特徴があります。

3.光の練習
気が満杯になると光が浮かんできます。気の練習と同じように光が動きはじめる時、
活性化する時、満杯になる時、それぞれ感覚、効果、特徴があります。

4.意識の練習
光が満杯になったら、意識を続けて動かないように練習していくと、時間と空間の感
覚が無くなります。そうなると、前と後ろ、上と下が同じように感じられ、過去や今
現在さらに将来の区別も無くなります。
(意識の練習について、さらに九段階に分けて説明するという、伝統のプロセスがあ
りますが、ここでは他の要素とのつながりを説明するので、意識の練習だけの細か
い説明は避けます。)

5.心の練習
気功の練習の根本は、心の底までリラックスする事です。意識の練習以上の段階に
なると、心は非常に落ち着く状態になります。この状態を見守って続けて維持する
ことは、心の最高の練習の段階です。

以上の五つの要素の練習の系統は、次から次へ「体→気→光→意識→心」と一歩
一歩進んで行きます。しかも、それぞれの要素が互いに含まれています。つまり、
体の練習の中に、気、光、意識、心の練習もあり、そして、気の練習の中に、体、
光、意識、心の練習もあります。以下も同じです。

「体、気、光、意識、心」五つ要素の練習の中には、それぞれの段階、感覚、効果、
特徴などがありますが、ここでは、五つの練習があるということを説明するだけなの
で、さらなる詳細は展開しないでおきます。

以上で、気功練習のプロセスを概要的に説明しました。参考になれば幸いと思います。

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36.気持の訓練について

気功の練習とは、体、気(光)、意識、心を鍛練することです。
体の練習は動功を通して、すじ、筋肉、骨などを鍛えます。
気は体内の気ですから、体が弱くて体力がないと気の活性化の邪魔になります。
瞑想は気を活性化させる大事な方法の一つです。体が弱いと瞑想の邪魔になります。
気に意識を集中していくと、雑念が減って、集中力と念力が自然にでてきます。
心の訓練をすると、以上の練習の効果がより高まります。
同時に、体、気(光)、意識の訓練は、心の訓練にあらわれてきます。
お互いに繋がって、影響しあっています。
今回は心の訓練について話したいと思います。
ここでの「心」とは、哲学的な意味や知識のことではなく、精神状態と気持や感情の事です。

人間の精神状態は、様々な影響で、気持が入り混じった状態になっています。
例えば今、この文章を読んでいる貴方の現在の気持は、今まで過してきた気持の繋がり、体の状態や生活環境など、いろいろな要素の影響を受けて、なりたっているのです。
この気持は、常に不安定で動いています。
気持の練習というのは、この不安定な気持の中に、穏やかな気持ちを探していくことです。

最初は探しているつもりですが、雑念が多いので、邪魔をして、実は探していないのです。
雑念が多すぎる時は、それが雑念がどうかも分かりません。
練習を通して、少し雑念が減っていけば、雑念が多いな、とか、雑念が邪魔をしているなと、やっと分かってきます。

練習を続けていくと、不安定な気持の中に、時々穏やかな気持ちを感じられるようになります。でもすぐに眠気や雑念が湧いてきて、邪魔をされます。
もっと続けて穏やかな気持ちを探していくと、感じる時間が長くなって、邪魔な雑念と眠気が減ってきて、邪魔をする力が弱まってきます。

さらに練習を続けると、穏やかな気持ちを連続で感じるようになって、雑念と眠けがもっと弱くなり、あってもあまり邪魔になりません。

その段階を過ぎると、雑念と眠けが無くなって、穏やかで何ごとにも煩わされない気持ちになります。

時間をとって瞑想に専念すると、以上の境地に到達できます。
しかし人間には、練習以外の生活があります。
生活していると、外部の影響により、気持がまた揺れて変化します。
揺れると言っても、練習している人の気持は、練習していない人ほどには揺れません。
例えば、怒っても、普通の人ほどには怒りませんし、たとえ怒ってもすぐに穏やかな気持ちに戻ります。常に練習している人の入り混じっている気持の中には、穏やかな気持ちが多く占めています。穏やかな気持は土台であり、他の喜怒哀楽はこの上にのっています。穏やかな気持ちと喜怒哀楽は一体になっています。

最初は時間をとって練習していますが、上達してくると、常に自分の気持ちを観ているので、練習している時としていない時の区別が無くなります。

以上で心の訓練のプロセスを説明しました。
では一緒に、心の訓練を致しましょう。

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35.修業を積んでいる人の話は、説得力があります。

今年の初め、説法会の講座に参加しました。
講師は時間をかけて仏様についていろいろな話をしました。
仏様は、一番円満で、欠点がなく、最高であり、説明できないものです、というような話をしました。聴衆の殆どは仏教信者だったので、畏れの気持ちで聞いていました。
でも私はその説明には実体がなく空しく感じました。
確かに仏様という概念は、普通の人に理解しにくい部分が多いです。
でも全く説明ができないのなら、何のために講座を聞きにくるのでしょう。
どうして仏教を勉強しなくてはならないのでしょう。
例えばお茶の販売会で、お茶についていくら説明を聞いても、説明だけでは本当に味が分かるとは言えません。
でもある程度、お茶の特徴、味を説明することで、聞いている人達の購買意欲を高める事はできるでしょう。

説明ができないということを聞いて、私は上海の先生と初めて会った時の会話を思い出しました。
先生は「仏様とは気持の事を指しています。仏様は穏やかで悩みのない気持、あるいは執着のない気持です。それは人間が本来持っている気持です。お釈迦様は人間です。お釈迦様は練習を通してその気持ちを得た人間です。」
言葉は簡潔ですが、今でも心に強く残っています。
その後、先生が語ったこと、教えたことはすべてその気持を得るための教えでした。
一度もぶれることがありませんでした。
体験あるいは修業を積んでいる人の話は、説得力があります。

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34.私なりの「三調」

気功では「三調」という言葉がよく使われています。
本来の「三調」の意味は、練習前に体をリラックスさせ、呼吸を整え、意識が乱れないようにすることです。
しかしながら現在では、気功の練習そのものを「三調」といっている場合が多くみられます。気功練習の最初から最後まで、体、呼吸、意識の練習が重要なポイントだと考えているからです。

しかしここでは私なりの「三調」を説明していきたいと思います。
私は初歩から深い所までの気功練習を三段階に分けました。
各段階には練習のポイントがあります。
第一段階では、運動、あるいは動功がポイントです。
第二段階では、気を活性化することがポイントで、
第三段階では、穏やかな気持ちを見守っていくことです。

練習は整えるという意味もあるので、私は三段階の特徴をまとめて「三調」という言葉をつけました。
一段階目は「粗調」で、二段階目は「細調」、三段階目は「微調」です。

「粗調」は体を動かす運動です。
この段階の運動はこっているところをほぐして、筋力、体力をアップして、体質を改善することです。
ここではゆっくりと柔らかく、時間をかけてある程度の運動量が必要です。
激しい運動を短い時間で行うのではなく、緩やかな運動でやや長めに行います。

「細調」は気を活性化させる事です。
「粗調」である程度体質が改善され、体力がアップすれば、次の段階の気を活性化することにすすみます。
体内の気が活性化し始めてから体内に気が充満するまでの過程では、気の感覚ははっきりと感じられますが、同じではありません。
この状態は会報31号の「気功の入門の段階と初禅について」に書いてあります。

「微調」は、穏やかな気持ちを見守っていくことです。
気が活性化してから、穏やかな気持ちを守っていくことは気功伝統の正道です。
それは練習以外での生活環境や習慣、気持ちの持ち方、物事への考え方とも深くかかわっています。(会報29号、30号などに書いてあります) 

第一段階の運動は比較的感覚が強いですが、練習の初歩の段階なので「粗調」と名づけました。
第二段階の練習では、気の感覚は運動の感覚ほど強くはありませんが、練習の深さは一段階目よりも深くなっています。これを「細調」と名付けました。
第三段階の練習は一番深さがあって微妙なので、「微調」と名付けました。

「粗調」、「細調」、「微調」といっても、絶対的に分けられるものでなく、
運動の中にも気が活性化することがありますし、気持ちを安定させる事にもつながります。気が活性化することはミクロからの体の運動ともいえます。
気が活性化すると気持ちがもっと安定します。
穏やかな気持ちを見守っていくと体内の気が充満し、体が改善することともつながっています。

気功の練習では初段階から深いところまで、三つのポイントが含まれていますが、ただし第一段階では「粗調」を重点的に行い、第二段階では「細調」を、第三段階では「微調」を重点的に行います。

気功練習(流派にかかわらず)の過程と段階について、分かりやすく説明したいので、私なりの「三調」を述べました。参考になれば幸いです。

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33.劉先生の命日に思うこと

明日は劉先生の命日です。時間の流れは早いですね。
5年前に先生が亡くなられた事を聞いた時のショックは今でも覚えています。
劉先生は禅密気功を広げることをずっと望んでいました。この事は私たちが続けていかなければならないと重く受け止めています。

約20年前、劉先生は私に「禅密気功を日本に広げることはいろいろな困難があるだろうけれど、必ず広げられる」と言いました。その言葉が今でも耳に残っていて、励みになっています。
劉先生が亡くなられてから、築基功の真髄をまとめて自分の経験と合わせて「背骨ゆらゆら健康法」という本を出版できたのも、その先生の励ましのお陰だと思っています。今後もいろいろな功法の真髄をまとめて、発表していきたいと思っています。

20数年まえ、中国で初めて気功がブームになったとき、禅密気功は大変深さがあるという評判で、かなり深く勉強した人たちが大勢いました。そのことを考えてみると、日本ではまだまだ広げていかなくてはならないと思っています。これからは全力を尽くして気功の真髄を世の中に紹介していきたいです。この「朱剛気功話」もそのひとつとして、これからもできるだけ皆さんの健康の役に立つようなことを書いていきたいと思います。

劉先生「安息(安らかで幸せ)」してください。

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32.健康な心

気功は心身を健康にする健康法であることはよく知られています。
心身の健康についての説明はいろいろありますが、
ここでは心の健康について改めてお話したいと思います。

肉体がある限り、環境に影響を受けて生じる喜怒哀楽の気持ちが必ずあります。
それとは別に、人間が本来持っている、穏やかで落ち着いた気持ちもあります。
二つの気持ちがどのように混ざっているかで、健康な心、あるいは不健康な心に分けられます。

二つの例をあげてみると、ある人は大変な悩みを抱えています。
それでも、落語を聞いてみました。聞いた時は笑っていましたが、終わった後はまた、悩みを思い出して苦しんでいます。

もうひとつの例は、修行者は基本的に落ち着いてはいますが、たまに怒ったり、苦しむ事もあります。
でも根本的には、物事にこだわらないので、長続きはしません。
気持は穏やかで落ち着いています。

前の例では、この人の気持ちはほとんどが苦しいという感情で占められています。
笑うとか、他の気持ちがあっても、その気持ちは持続しません。
次の例では、気持は基本的には、穏やかで安定しているので、喜怒哀楽があっても、すぐに元の気持ちにもどります。

健康な心というのは、悩み、苦しみ、怒り等の気持ちが絶対にないということではなくて、あっても、早めに気持ちを切り替えて、穏やかで落ち着いた気持ちに戻れるということです。

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31.健康的に痩せる

1. 毎日体重を測る
毎日体重を測るようにすると、痩せようという意識が強くなります。その意識を持つ
と、食事や運動、日常生活の行動をその意識に合わせて行えます。常に体重を測
っていると、自分はどういう原因で体重が増えるのか、そして、どのような食品をど
のくらい食べると、体重に影響が出るか分かってきます。
ただし、自分の体重に過敏になりすぎてはいけません。極端な場合、拒食症になる
恐れもありますので、その点は注意が必要です。
2.食事
健康な体重を維持するために、食事は重要なポイントです。昼食はなるべく30分か
1時間遅めに、少し量を多めに食べるようにすると良いでしょう。夜の食事は食べな
くても足りていると思いますが、でも、人間の習慣と楽しみがありますから、なる
べく夜の食事は7時前、遅くとも8時前には終わるように、量は少なめに、または、
ご飯や肉などのカロリーの高いものは、避けて摂るようにすると良いと思います。
朝ご飯は少し多めに食べると良いでしょう。
以上の話は原則論ですが、自分の生活スタイルに合わせて、調節していきましょう。
3. 適度な運動
健康的に痩せる為には運動は重要です。運動をすると、全身の気が活性化されて、
新陳代謝が良くなり、余分にたまった脂肪が燃焼します。でも、適度な運動が大切
です。より高く、速く、強くなるための運動の場合は、健康を害してしまうことも
あります。全身の気を活性化するためには、運動の強さは自分の能力の5割程度、
つまり、軽く汗ばむ程度の運動が最適で、それを有酸素運動と言います。優れた有
酸素運動が沢山ありますが、ここで皆さんにすすめたいのは、背骨で全身を動かす
という築基功です。
この運動の特徴は、胴体の部分の運動です。一見動きは柔らかくみえますが、実
は、かなりの運動量があります。人間は腹部に脂肪が一番たまりやすいのですが、
脊椎を動かし、たまりやすいところ(下腹部など)の脂肪を直接動かすことによ
って、効率良く燃焼させる効果があります。1回30分を目安に朝夕、1日2回練習
することが理想です。築基功のメリットは他にもたくさんありますが、健康的に
痩せるための効果をここではお話ししています。

以上のことは、私が毎日実践して体験していることですので、自信を持ってご紹介
できます。どうぞ皆さんも体験して下さい。

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